2012/11/28

イスラエル人、パレスチナ人へのヒヤリング

11月20日、JIPSCはイスラエル並びにパレスチナでなにが起きているのか、過去参加者に安否確認とヒヤリングを行う決定をしました。そして11月21日、一名の過去参加者から日本人へメッセージが送られてきました。この過去参加者はイスラエルに住むパレスチナ人です。

原文をそのまま訳したものを掲載しています。

* **************

ここにいる私たちはみんな家で無力さを感じている。状況を変えるためになにをすることもできないし、それが悔しい。そして私の家族、友達、そして私はみんな無事です。幸運なことに私の家は北にあって、イスラエルの南部や中央部へ飛ばされているロケットや爆発物の届く範囲からは遠いんだ。おかげさまで。
私は全ての亡くなった人々に対してとても悲しく思うし、私たちの心は彼らの家族や友達の心に寄り添っている。そして両方の側での殺人、暴力がすぐに終わるよう祈っている。

 人間...

がお互いにそのようなことを行うことを理解できない。私たちは平和が欲しいだけなのに、すごく悲しい。

 一番最近の「レバノン戦争」で今のイスラエル南部の村々と同じような状況下を経験した。2006年、ヒズボラとIDF(イスラエル国防軍)が戦争になった時、(イスラエルの)北部のアラブの村が一番攻撃された。そして130以上のロケットが私の村に落ちた。その頃は今のようにロケットを打ち落とす技術がなかったんだ。私の人生で一番怖く震え上がった経験は自分の家から50メートルの距離にロケットが当たったのをこの目で見て、それによって2人が怪我をした時のことだ。(幸いなことに死者は出なかった。)だから、イスラエルの人々の気持ちもわかる。ずっと恐怖にさらされ続けるのは耐えられないものだよ。

 でもその一方で、パレスチナ人の血をひく者としてIDF(イスラエル国防軍)によって行われる行動が卑劣でありがちであると認めなければならない。

イスラエルの戦闘機と空軍が行っていることを知れば彼らの側に立つことは難しくなる、特にアラブ人として。ガザ地区に生まれたというだけで女性、子供、そして罪のない民間人の命が軽く扱われるんだ。
 アラブのメディアもイスラエルのメディアも2つの正反対の方法で状況を報じがちだ。それぞれがお互いを悪者として扱う。君も知っているように、私たちイスラエルに暮らすパレスチナ人にとって両方のメディアを開くことができるから本当は何が起きているのか知ることは本当に難しい。でもある面ではIDF(イスラエル国防軍)が変化を起こすことが出来ると信じている。なぜなら、IDFの方がより強くて破壊的だから。殺戮と破壊は止められなければならない。そうでなければ、別の「ガザ戦争」のようになり誰もがどうなるか予言することはできない。

 何が起きているのか知ることは遠く離れたあなた方にとって難しいということはよく分かるし、現地のいろいろな地区に住む人の話から全体像を見ようとすることは素晴らしいアイディアだと思う。ガザの人から話を聞くことは素晴らしいし、戦争の生の情報を得ることになるだろう。もしユダヤ人に聞けば、その人はイスラエルの視点からの話を聞けるだろう。もしアラブ人やパレスチナ人に聞けば全く反対の意見が聞けるだろう。だから両方の側から意見を聞くときには、その情報の発表の仕方を注意しなければいけない。それが理由で、JIPSCのメンバーの仕事はもっと難しくなることも考えられる。みんなは一方では、日本の人々に真実を伝えたいだろうし、もう一方ではメディアが伝える嘘やイスラエルとパレスチナの地元の人々の偏った考え方によって人々を間違った方向に導きたくないだろうと思う。

 もう一度言うけれど、この状況がよくなってすぐに鎮静化することを願っている。なぜなら誰も戦争によって利益を得ることはないし、今のイスラエル人やパレスチナ人が現在置かれているような恐怖にさらされて良い人なんていない。私はいくつかの点で平和に穏やかに、そして安全になればいいと思う、ちょうど日本のように…

2012/11/21

即時停戦と対話を祈って

2012年11月14日、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区空爆に端を発した紛争は、現在も刻一刻と激しさを増しています。
ガザでは連日、イスラエル国防軍からの攻撃によって建物が吹き飛び、人々の怒号と救命への努力が続いています。またイスラエルでも、最大の都市テル・アビブにおいて空襲警報が鳴り響き、実際にロケットが着弾しました。

市民を巻き込む暴力の応酬に、私達JIPSCは怒りと無力感を噛み締めています。

当学生会議は200名近くのイスラエル・パレスチナ、そして日本の学生の交流活動を行ってきました。
あるイスラエル人の参加者は、「わたしにはイスラエル軍に徴集される義務があるが、応じるつもりなど全くない。わたしはわたしの良心に従い、兵役の義務に抵抗する」と述べました。
また、パレスチナ人の参加者は「この戦いは誰にとっても得にならない。得をするとすれば一部の政治家だけ。彼らがこの戦争が馬鹿げていると気付くことを祈る」と述べました。
私たちのメンバーだけでなく、当地には武力による相手の撃滅ではなく、対話を通じての共生を望む人々がたくさんいます。

私達は「イスラエル・パレスチナ紛争」が、どちらか一方が悪い・正しいという単純なものではないと考えています。イスラエルの軍事力が圧倒的であり、パレスチナの抵抗が絶望と表裏をなすものであることは事実です。しかし、私達はこの戦闘をどちらか一方の側からみるのではなく、双方の視点と文脈から考えることを方針としてきました。イスラエル人が感じる「テロ」や「ロケット」の恐怖にも、パレスチナ人が感じる「空爆」や「アパルトヘイト」への憤りにも直に触れ、対話を重ねることで相互理解を育んできました。

「いま、わたしたちには何ができるのか」

私達JIPSCでは今回の事件を受けたうえで、「何ができるのか」を考え、議論し、公開していきます。イスラエル・パレスチナの人々の生の声も発信してゆきます。どうかご理解とご支援のほどをよろしくお願いいたします。

対話でしか、道は開けないと信じて。

2012/10/28

報告会のお知らせ



夏の合同学生会議の報告会の詳細が確定しました。



日時:11/14 19:00-21:00
場所:武蔵野プレイス4階(中央線武蔵境駅より徒歩1分

プログラム
18:30 受付開始
19:00 代表挨拶
19:05 5分でわかる、イスラエル・パレスチナ
19:15 第10回合同学生会議の特色〜ここがヘンだよ第十期〜
19:30 ドキュメンタリー
    「What is "mutual understanding"?」
             (日本語字幕)上映
20:10 第10期運営メンバーよりひとこと
20:20 来年度11期抱負
20:25 質疑応答
21:00 終了


ご参加頂ける際は
jipsc10th@gmail.com
にご連絡ください。

日時:11/14 19:00-21:00
場所:武蔵野プレイス4階(中央線武蔵境駅より徒歩1分

2012/10/22

報告会のお知らせ

報告会のお知らせ

お待たせ致しました。
報告会のお知らせです。

8月に行われた合同学生会議の報告会を行います。
会議の様子をまとめたドキュメンタリー、運営者の会議個人総括などを行います。


日時:11月14日(水)19:00〜21:00
場所:武蔵野プレイス4階
お申し込み:11月13日までにjipsc10th(a)gmail.comまでご連絡ください。
※(a)を@に変更してください。

皆様のお越しをお待ちしております。

2012/10/20

第10期事務局長、橋本琴音より

ご無沙汰しております。
久々のブログ更新です。

ブログ初登場、第10期事務局長(副代表的な!)の橋本琴音です。
はじめまして!

会議を終えて、全くブログを更新しておりませんでした…。
もう会議が終わって3ヶ月近く経とうとしておりますが私が第10回日本・イスラエル・パレスチナ合同学生会議を通じて感じたことを書いてみようと思います。

第一に、部外者の自分に何ができるのだろう、ということです。立派な理念で会議をやっておきながらいきなり絶望的な言葉ですが、私が一番に感じたことです。ディスカッション中に語られるのは訴えられるのはパレスチナ人達からの自分たちの生活の苦しさ、イスラエル国内での差別。私は「現状がどうとかではなくて、自分たちが状況を良くする為には自分たちがどうするべきか話し合いたい」と言いました。

しかしイスラエル国籍を持つパレスチナ人参加者に、「まずは自分たちの経験をシェアすることが大切だから僕はこの話をするんだ。」といわれ私は何も返すことができませんでした。「そんなこと勉強して知ってるよ、”未来の話”をする為に私たちはここに集まったのに。」と一蹴したい気持ち半分、「でもずっと日本でぬくぬくと育ってきた私に彼らの何が分かるというのだろう、何を言う権利があるのだろう」という気持ち半分。10月から誠意を持って準備に取り組んで望んだつもりでしたが、私は彼らの何を知っているというのだろうか、「未来のことを話そうよ」という権利があったのだろうか。と今でも考え込んでしまいます。

しかし、うれしいこともありました。会議を終え、パレスチナ人参加者とfacebookでチャットをしていたときのこと。「会議に参加して、何かイスラエル人のイメージは変わった?」と私が聞くと、「イスラエル人の中にも不当な占領に反対する人がいて、パレスチナと協力しようという考えを持っている人がいることが分かった。この会議で出会った人々は今まで僕が出会った人の中で最高の人たちだよ。」という返事が来たのです。そのような出会いの場をつくることができたこと、その一言で約1年間の準備が報われたなぁと思いました。

まだまだ問題点、改善点を数多くもつ私たちの会議ですが、これからも末永く応援して頂けるとうれしいです。

2012/08/04

日本・イスラエル・パレスチナ学生会議 活動報告会のお知らせ (広島・東京)


こんにちは。日本・イスラエル・パレスチナ学生会議です。
ここのところ暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、当団体は以前告知いたしました通り来る8月10日から26日まで、主要イベント「日本・イスラエル・パレスチナ合同学生会議」を開催いたします。それに伴いまして期間中の8月19日に広島県広島市で、並びに25日に東京都武蔵野市で当団体の活動報告会を開催する予定です。
以下に両セッションの概要を記載いたします。

1. イベント概要
紛争により現地では互いに会う機会を得ることができないイスラエル人、パレスチナ人大学生を日本に招くことにより対話の機会を生み出し、日本人を含めた3者で平和について考え、話し合う『日本・イスラエル・パレスチナ合同学生会議』。
10回目となる今年は、8月10日~26日の間、計8名のイスラエル、パレスチナ人大学生と日本人が広島を中心に共同生活を行います。寝食を共にし、本音でディスカッションを行って得られたこと、考えたことの集大成を皆様と共有したい。そんな想いで当報告会を開催します。

2. 開催概要
広島セッション…
日時: 2012年8月19日(日)
15:00~18:00
場所: 広島市青少年センター 〒731-0011 広島県広島市中区基町5-61
アクセス詳細はこちら http://www.cf.city.hiroshima.jp/y-center/access.html
参加費: 無料(入退場自由、予約制。下記の「4. 参加お申し込み・お問い合わせ」にあるアドレスよりお申し込み願います)
主催: 日本・イスラエル・パレスチナ学生会議

東京セッション…
日時: 2012年8月25日(土)
14:00~18:30
場所: 武蔵野市役所
JR中央線 三鷹駅下車
三鷹駅(北口[1]番のりば) 北裏、武蔵関駅、田無橋場ゆき、『武蔵野市役所前』下車
http://www.city.musashino.lg.jp/shisetsu_annai/shisetsu_shiyakusho/shiyakusho.html
参加費: 無料 (上記と同じく入退場自由、予約制です)
主催:日本・イスラエル・パレスチナ学生会議

2-1. 東京セッションのプログラム
1、 会議報告(14:00~16:30)
14:00 代表挨拶・団体説明
14:15 イスラエル・パレスチナ問題解説
14:30 会議内容報告
15:00 参加者スピーチ
16:00 質疑応答
16:30 会議報告終了
団体説明、イスラエル・パレスチナ問題についての解説、合同学生会議の報告を行います。
2、交流会(16:40~17:40)
16:40 交流会
17:40 交流会終了、武蔵野中央公園近くのオリーブ公園に移動
ご来場のみなさまと、イスラエル人、パレスチナ人参加者との交流の時間です。参加者との簡単なゲームや、イスラエル・パレスチナの「日常」に関する質問を行う時間を設ける予定です。
3、オリーブ植樹(18:00~18:30)
18:00 挨拶・植樹についての説明
18:30 植樹終了・全イベント終了予定
10年間ご支援頂いている武蔵野市においてイスラエル・パレスチナ両地域の「友情の証」として、オリーブ植樹を行います。

3. 日本・イスラエル・パレスチナ学生会議(JIPSC)について
日本・イスラエル・パレスチナ学生会議は、イスラエル人とパレスチナ人は現地での政情不安などにより相互の交流をもつことが難しい、日本では彼らを身近に感じることがほとんどないといった問題意識をもとに、「日本・イスラエル・パレスチナの学生間の交流と対話の機会を創出すること」を目的として、関東の学生を中心に2003年に設立された学生団体です。
これまで9年間にわたって、日本、イスラエル、パレスチナの3地域の学生が寝食を共にしながら、平和について話し合う『日本・イスラエル・パレスチナ合同学生会議』を行ってきました。

当団体のウェブサイト、facebookページ、twitterアカウントもぜひご覧ください。
Web: http://jipsc.org/
facebook: http://www.facebook.com/JIPSC
twitter: @jipsc10th

4. 参加お申込み・当団体へのお問い合わせ
Email: jipsc10th@gmail.com

(報告会に参加される方は上記のアドレスより、件名を「報告会」としてお名前・ご所属をご記入の上当団体までご連絡をお願い致します)

2012/07/20

メンター・ダイヤモンドさんに取材していただきました!


いつのまにか30度を超える日が続いてますね。

お久しぶりです、代表金子です。


新年度になってから色々イベントがあったのですが、ついつい夏会議開催の準備に気をとられて、ブログがおろそかになっていました・・・。



さて、今週の月曜日はメンター・ダイヤモンドの学生記者・久原契さん(写真右)に新宿某所で取材して頂きました!




私達イスパレからは事務局長橋本(写真左)と財務の神谷(カメラマンなので写っていません笑)と私金子(写真真ん中)が参加しました。


久原さんは現在各学生会議に熱心に取材されているようで、こちらも勉強させて頂きました。

私達も他の学生会議さんのお名前や代表さんはちらっと知っているのですが、初めて知る他会議さんの活動も多々あり驚かされました。

10月に10期が発足してから何回かこういった取材をお受けしているのですが、一番良いことはメンバー間で外部からの団体への問いに答えることでお互いの考えていることが共有できることです。

例えば、今回の取材では
「この団体の雰囲気はどんなかんじですか?」という質問に対する答えを出す過程が面白かったんです。

最初は3人で「うーん…(苦笑)」となっていたのですが、神谷が過去知る限りの8期や9期のミーティング時の話などを持ち出し、
『今年の10期は比較的意見対立が少なく、話がよく面白い方向に脱線する。』
というなんともいかつい団体名とはかけ離れた答えに。

でも、団体のメンバー内の親交というのは当然会議の雰囲気に繋がってくるので、(けじめさえつけば)深めるべきものだと思うのです。

特に当学生会議というのは、人間として、まず対話すること。これが最低限の目標になります。

普段会うことのないイスラエル・パレスチナの学生。
若しくは同じ大学内にいても、当該問題については話すことなく表面上の付き合いだけのユダヤ人とイスラエル在住アラブ人。

この世界中が注目している(今は一昔より落ちているかもしれませんが)、彼らの間にある問題をとことん本音で話し合うには、まず人間として、普通の話ができなければ無理です。


そこで、私達が掲げるのは「共同生活」。

一緒にご飯を作って、おしゃべりしながら食べて、一緒に寝床を準備して、おっきい部屋に一面布団を敷いて雑魚寝。

今年もこれで一気に距離を縮め、ディスカッションもどんどん繊細な問題に切り込んでいく予定です。


お陰様で日本人参加者もどんどん集まり、最終決定となりました。

現在はskypeで文献を読み合わせて知識強化に励んでいる次第です。


日程は8月9日に日本人が広島県に集合、翌10日にイスラエル・パレスチナからの参加者が日本に到着!
11日から本格的に会議開始です。
それから様々なイベントやディスカッションを繰り広げ、26日に帰国する彼ら。
25日には武蔵野市にて、会議全日程の総括を兼ねた報告会と交流会を予定しております。

この詳しい日程・コンテンツについては次回以降のブログでお知らせしてゆきます。


最後にまた本題に戻ると、来週にはメンター・ダイヤモンドさんのホームページにイスパレの記事がアップされる予定になっています!
こんな私達を取材して記事にしてくれた久原さん、ありがとうございました!

twitterやFacebookファンページでも掲載記事を順次お知らせしてゆきます。
どうぞご期待下さい。

2012/07/01

第10回日本・イスラエル・パレスチナ合同学生会議 参加者募集

こんばんは。第10期日本・イスラエル・パレスチナ学生会議の河又です。

先日(6月9日)に当団体主催の講演会「写真家が見たパレスチナの日常と学生が見たイスラエル・パレスチナ」にお越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。当日は大雨ながら沢山の方に来ていただきましたので、誠に嬉しく思います。

さて、来る8月9日(木)~8月26日(日)の約20日間、当団体のメインイベントである「第10回日本・イスラエル・パレスチナ合同学生会議」が開催されます。

今年は大まかに言うとイスラエル・パレスチナ両地域から学生を8人招聘し、日程の前半は広島県神石高原町でディスカッション・共同生活などを行い、後半は広島市とその近辺・東京都内で交流活動・観光を行うという内容です。

参加を希望される方はアプリケーションフォーム(参加申込書)を下記のURLよりダウンロードしてから入力し、当団体のメールアドレス(jipsc10th(a)gmail.com)に送信してください。現在日本からの参加者を5名ほど募集しております。
(スパム防止のため@を(a)に変えています)

http://www.jipsc.org/

なお、諸手続きの都合上参加申し込みの締切日は7月15日(日)とさせていただきます。何卒ご了承ください。
今後とも当団体をよろしくお願いいたします。

2012/05/26

講演会のお知らせ


講演会のお知らせです。

今回は、フォトグラファーの高橋さんをお招きし、またメンバーが渡航した際の体験も同時にお伝えすることで、みなさんにより現地の様子を身近に感じて頂きたいです。

ご興味ある方、どなたでもふるってご参加ください!



日本・イスラエル・パレスチナ学生会議主催 講演会

写真家が見たパレスチナの日常と学生が見たイスラエル・パレスチナ





高橋美香 フォトグラファー

大学では中東政治を学び、卒業後エジプトでアラビア語を学ぶ。パレスチナ問題に関心を抱き、エジプト留学中よりパレスチナに通い、現地の撮影を続けている。今回はそんな高橋さんにパレスチナで取材されたことをもとにご講演していただきます。
 また、今回は当学生会議のメンバーが3月に渡航した際に見たこと・感じたことも写真を使いながら同時にお伝えしたいと思います。

【日時】
69日(土)17:00
【場所】
JICA地球ひろば セミナールーム403号室
東京メトロ日比谷線 広尾駅下車(3番出口)徒歩1
【プログラム】
17:00~ 学生会議メンバーによる渡航報告
17:40~ 高橋氏による講演
18:10~ 質疑応答
18:30閉会予定
【ご予約】
jipsc10th@gmail.comまで、件名を「講演会申込み」として、お名前・ご所属をご記入の上ご連絡ください。

2012/05/14

日本人学生のための中東プログラムのお知らせ

みなさん、春の陽気が早くも夏の暑さに近づきつつありますがいかがお過ごしでしょうか。
私代表金子は3月にイスラエル・パレスチナに渡航した際の、
あの「昼は灼熱・夜は極寒」
な気候を思い出すこの頃です。

そんな渡航の際にもお世話になった、イスラエルのガリリーインスティテュートの夏の中東研修についてのご案内です。
ガリリー様と当団体は、お互いに日本とイスラエル・パレスチナという3者間の交流を作り出す活動をしており、直接的ではないにせよ中東和平に貢献したいという気持ちが強い、ということで広報活動などできるところから協力し合うことになりました。

昨年行われた中東研修の映像も拝見したことがあるのですが、とても豪華なプログラム内容になっています。
元々は各国の学生が集まって研修をするプログラムだったのですが、日本人の夏休みが他国とはズレているので「日本人用」に作られたと渡航時に伺いました。
少しでも興味のある方、現地の生の声を聞きながら、日本人学生とも意見交換のできる贅沢なプログラムですので、是非お問い合わせをしてみてください。

以下が詳細になります。

*************************************************************
こんにちは。
イスラエル、ガリリインスティテュート夏季中東学習プログラム
を担当しています武内瑛紀と申します。
この度、ガリリインスティテュート主催の、
「夏季中東学習プログラム」のご案内をしたく、告知文を掲載させて頂きます。

この度ガリリインスティテュートでは夏季中東学習プログラム
「日本人学生のための夏季中東学習プログラム –
Middle East Studies for Japanese University Students-
の募集を公式に開始致しました。

このプログラムでは、中東における政治、経済、宗教、国際協力、文化を学び、
中東全体を理解することを目的としています。
プログラム内では、イスラエルやパレスチナ学生との交流や、
現地スタッフよる日本ODA事業の視察、
現地大学教授や実務者による中東情勢の講義など、
講義とスタディツアーを通して、混迷極める中東を理解していきます。

プログラム期間は829日から98日までとなっており、
対象は日本在住の学部生・院生となっています。(社会人の方も参加可)
また、日本向けのホームページをリニューアル、フェイスブックページ、
ブログの開設当を致しましたので、更なる情報につきましては以下のURLよりご参照下さい。

英語版ホームページ http://www.galilcol.ac.il/
日本語版ホームページ: http://galilcol-japanese.webs.com/

近年は、早稲田大学、立命館大学、北海道大学、麗澤大学、防衛省防衛研究所、JICA本部
などから参加者が出ています。
当プログラムが、これからの国際協力や援助という場で、
日本人としての立場を考察していく機会になれば幸いです。

ご興味がありましたら、是非ホームページをご覧頂ければと思います。



武内瑛紀 (Eiki Takeuchi)
Director-Cooperation with Japan
Phone
:
+972 4 6428888/29 direct

Fax
:
+972 4 6514811

Skype
:
galilee.eiki

Email
:

Galilee International Management Institute – Israel

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

メールでのご案内をご希望されない場合、お手数ですがお名前とメールアドレスをご記入の
上ご返信下さい。配信停止のお手続きをいたします。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

2012/04/13

団体説明会・食事会のお知らせ

天気は暖かく桜も満開、まさに春爛漫という今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
…はい、学術担当の河又です。お久しぶりです。

さて、日本・イスラエル・パレスチナ学生会議は今月より新メンバーの募集を始め、それと並んで団体説明会と歓迎会を開催することにいたしました。
またICUでの去る4/4~4/5のクラオリ・花見および4/9(月)の説明会・外大での4/13(金)の説明会にお越しいただいた皆さん、ありがとうございました。
今度の説明会等の詳細は以下のとおりです:

団体説明会
4/18(水) 12:50~@ 国際基督教大学 ディッフェンドルファー記念館東棟(旧D館)301
※以前配ったチラシには旧D館304とかいてありましたが、事情により変更になりました。何卒ご了承ください。
4/19(木) 11:50~@ 東京外国語大学 研究講義棟326教室
4/23(月)18:15~ @早稲田大学
4/28(土) 15:00~@武蔵野プレイス (JR中央線武蔵境駅南口出てすぐ⇒http://www.musashino.or.jp/place/_1205.html)

食事会
4/24 (火) 18:00 吉祥寺駅中央口改札集合
場所: 吉祥寺レンタルルーム 3B (吉祥寺駅よりバスで10分。当日は貸切りです!)
参加費: 500円
21時頃終了予定(途中退出可)

【予約のお願い!】
食事会・早稲田説明会に参加希望の方は件名を「新歓参加希望」又は「早稲田説明会」とした上で、お名前・ご所属を添えて団体メールアドレス(jipsc10th@gmail.com)までご連絡をお願いします。


・毎年恒例の夏季合同学生会議(8/10~8/26)に参加したい方
・会議を盛り上げたい方
・中東やイスラエル・パレスチナに惹かれる方
・国際情勢・政治などに興味のある方
・平和構築に関心のある方
・団体の運営に関りたい方
・とにかく学生生活を充実させたい方
…などなど、大学・学部・専攻・学年を問わずぜひお越しください。お待ちしております!

2012/04/03

渡航報告会無事終了!!


3週間のイスラエル・パレスチナ現地渡航を終え、無事報告会が終了しました、代表金子です(^^)

一昨日31日、下北沢の国際協力カフェ「In Step Light」さんにて渡航報告会を開催させて頂きました。



30人が定員のカフェにいっぱいいっぱいで、来ていただいた方には申し訳なかったのですが、私達としては本当に嬉しい悲鳴でした!!

今回はたくさんの方にご意見を頂けたので、会終了後にメンバーと話し合ったことをもとに反省や今後に向けて、つらつらと書かせていただきます。

今回のプログラム内容ですが、私が「イスラエル・パレスチナ問題について」と「JIPSCの活動」・「現地での活動報告」を紹介、
その後事務局長橋本とメディア渉外井沼(神戸から駆けつけてくれました!)が見てきたこと・感じてきたことをお話しさせていただきました。

まずこの問題についてですが、本当に根が深く、当然10分程度のプレゼンでは説明しきれません。
特に今回、事前に広報でご存知ではなくIn Step Lightさんに偶然いらっしゃった方々にもご参加いただきました。
彼女たちと会終了後にお話しし、国際問題や旅等には興味があってもこの問題については詳しくご存知でない方々でした。
今回なるべく簡単にご説明しようと思いましたが、これから学術の河又と話し合ってより分かりやすいプレゼンを作成していきます。
またこういった活動をしている団体として、イベントへ来ていただいた方への用語集や小冊子など情報発信にもっとしっかり力を入れていきます。

今回渡航して感じたことがたくさんあります。それは多くは過去会議参加者や現地のメディアに携わる方々、現地で働く日本人、出会った人々の「意見」からです。
もちろん紛争の跡地や、滞在中に起きたガザ地区とイスラエル間の空爆など、「事実」も知ってきました。まず起きたこと・起きていることを学ぶことは大前提です。

しかしこの活動をするに当たって、どういうやり方が正しくて、間違っているか、の正解はありません。
渡航前ももちろん考え・悩んできましたが、現地で聞いてきた「意見」が、会議開催に取り組む私達をもっともっと深く考えさせることになりました。

今回様々な意見を聞いてきましたが、それが一部ということは十分承知です。
でも逆に、ほんの一部の人々と話し・触れ合うだけでも「平和」の意義に多様性があるのに、どうやってJIPSCが掲げる信頼醸成をするのか。
イスラエルに実質的に占領されている部分の多いパレスチナ。この平等でない2者間でどうやってディスカッションをし、交流をし、また一回限りの関係でなく今後に繋げてゆくのか。

…と、橋本や井沼が発表したことは内容が盛りだくさんですので、ざっくりまとめるとこんなことになります。笑

振り返ると、今回の渡航報告会はただ単に現地の状況をお伝えするだけではなく、問題の複雑さを感じていただき、さらにはJIPSCの活動の意義についても考えていただける会になったのかなと思っています。

最後にひとつ。今まで会議の報告会や勉強会にお越しいただける方はイスラエル・パレスチナ問題に興味があり、ある程度の問題意識がある、又は学生会議やボランティアといった社会貢献活動に興味がある方に限定されていました。
理念に掲げている「日本社会におけるイスラエル・パレスチナ問題の関心喚起と情報発信」は残念ながら近年あまり達成できていなかった面があります。
それが今回、In Step Lightさんで会を行ったことで、この報告会で知り・感じ・何かできることはないか、と考えるようになった方がいらっしゃいました。
ただ伝えるだけではなく、何かしたい、と思っていただけたときに継続的にサポートしていける。そんな一面も持つ団体にしてゆきたいです。

悪天候の中ご参加して頂いた方々、本当にありがとうございました。
今回参加できなかった方は、次回のイベント告知にご注目ください!
と同時に、会の中でも紹介しきれなかった渡航中の写真や情報交換の場としてFacebookのファンページも活用していこうと計画中です。
また、今回までの報告会・勉強会に参加して頂いた方や興味をお持ちの方を中心に、イベント告知や活動報告のためのメーリングリストを作成することも考えております。

会議開催の準備と並行して、こういった情報発信も順次拡大してゆきます。
また詳細が決定・整いましたらこちらのブログやTwitterでお知らせさせていただきます!

ご質問・ご質問等ございましたら、jipsc10th@gmail.comまでご連絡いただくか、コメントをしていただけるとメンバー一同跳ね上がって喜びます。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします!

東京外国語大学外国語学部ペルシア語学科新2年生
金子瑞葉

2012/03/22

現地渡航報告会のお知らせ


お久しぶりです。今回は今月末実施予定の報告会のお知らせです!
三人のメンバーがそれぞれイスラエル・パレスチナに渡航し、経験してきたものを直に伝える場となっています。少しでも興味の湧いた方は、是非ともいらしてください!!


以下、詳細です。
↓↓↓


日本・イスラエル・パレスチナ学生会議(JIPSC)
現地渡航報告会「私たちが見た日常と紛争、そして平和」


今年で開催10回目を迎える当学生会議。
3月の約3週間、本夏の会議参加希望者の面接と過去参加者との再会を主な目的にイスラエル・パレスチナ両地域にメンバー3人が渡航しました。
この他にも現地で働いている日本人との対話、入植地での宿泊、現地のメディアとの交渉、両地域の学生との交流など様々な活動・経験をしてきました。


 「平和」の意味の多様性と複雑さ。
"I wanna change the
world."そう言ってデモににむかう女性にパレスチナで出会いました。世界を変えようと奮闘する様々な人びとに出会い話すうちに平和の意味が立場によって異なることを知りました。


落差、温度差、そこから見えるほんとうのこと。
この地域に対する一般的なイメージと体験したことのギャップ、紛争に対するユダヤ人とパレスチナ人の間の温度差など良い意味でも悪い意味でもたくさんの落差を感じる旅でした。この3週間で見たこと聞いたことはほんとうに微小ですが、大好きなこの両地域で私たちが感じたリアルをお話したいと思います。




イスラエル・パレスチナ問題を考えたい方
行きたいけどまだ行けてない方
行ったからこそ経験を共有したい方
JIPSCの活動に興味のある方
どなたでもふるってご参加ください!


日時:3月31日(土)16:00~17:30
場所:ワールドカフェ&バーin step light
入場料:ワンドリンク制(350円~)
アクセス:井の頭線、小田急線「下北沢」駅南口徒歩2分( http://ilcafe.client.jp/index.html/access.html )
ご予約:件名を「渡航報告会」としてお名前、ご所属(大学、サークル等)を明記の上、前日までにjipsc10th@gmail.comにご連絡下さい。


《プログラム》
1 代表挨拶・団体説明
2 渡航日程紹介
3 感じたこと
4 総括・夏の会議開催に向けて


*会終了後には~19:00までを目安にその場で簡単な座談会を予定しております。(入退室自由)

2012/02/28

パレスチナ人たち

学術兼サポートメンバーの高井です。

今回はパレスチナ人について。みなさんはパレスチナ人やアラブ人についてどんなイメージをお持ちですか?
日本での一般的なイメージは、イスラム教を大切にする信心深い人々であったり、カラシニコフを持った戦闘的な人たちというものがあるかもしれません。

でも実際はもっと多様なのです。人によってお酒は飲むし、非常に洗練されたジョークを飛ばす。
気難しい人もいるし、明るい人もいる。いいやつもいるし、ちょっとめんどくさいやつもいる。その比率は日本人と変わらないような気がします。

会議を通して最も仲良くなったあるパレスチナ人の参加者は、イスラム教徒ですが、時々お酒をたしなんでいました。
そのことをからかったところ、「日本は中東から遠すぎる。だから僕が飲んでも、神様にはバレないさ」と笑っていました。

別の参加者は、もうちょっと生真面目な人でしたが、やはりお酒は飲みました(笑)
その言い訳を思い返すと今でもにやりとします。

「コーランには「ワインを飲むな」と書いてある。お酒を飲むなとは一言も書かれていない。だからビールはセーフだよ!」

(高井純一郎)

2012/02/18

元JICAパレスチナ所長の成瀬先生にお会いしてきました!!

28日 @麗澤大学
                    
お久しぶりになってしまいました><
日本・イスラエル・パレスチナ学生会議代表・金子です!


事務局長橋本、代表金子が元JICAパレスチナ所長・現麗澤大学教授である成瀬猛先生にお会いしてきました!

来月初旬から20日間ほど、イスラエル・パレスチナ両地域に私含めたメンバー3人が渡航する予定です。
そんな予定を立てている中、某友人が先生の主催した、昨年の中東研修に参加したという繋がりから、今回光栄にもお会いできることになりました。

私と橋本が通う東京外国語大学から小旅行をし、広大な敷地の麗澤大学に到着。

2時間ほど、JICAの事業を中心にお話を伺いました。


簡単ではありますが、復習の意味も込めてお話を整理したいと思います!

・「平和と繁栄の回廊」構想
これは平成18年に小泉内閣時代に発表された、日本の中東和平への関わり方を明示したものです。(詳しくは外務省のホームページを参照してください。http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/18/rls_0713b_3.html


これは中東和平に向けて、将来パレスチナに経済的に自立した「独立国家」になるための援助を日本が買ってでる、というもの。
それまでの援助漬け・非占領地としてのパレスチナではなく、イスラエルと対等な立場で共存するための前例を作ろう、というものです。
独立させろ、と主張したところで、いざ独立国になったときにどう国を動かしてゆくのか。その時から考えていたのでは遅いのではないかという中長期的な目ですね。

具体的な例を挙げるとすると、農業団地の設営・農業技術援助。パレスチナ西岸地区のジェリコにある平地を、日本のODA・技術支援により農地とし、さらに隣国ヨルダンを経由して湾岸諸国に作物を輸出するのです。
これは経済的な自立を促すだけではなく、イスラエル・パレスチナ・ヨルダン3国間で協力しなければ現実不可能。そこで、日本が間に入って3国間でこのプロジェクトを成功させる。そうすれば自ずと信頼醸成にもつながる。

また、今や農業団地は「加工団地」と呼称されており、農産物に限った産業誘致ではなく、パレスチナの持っている比較優位を集積し、そこに日本の持っている環境技術や省エネ技術を組み合わせた、新たな付加価値創出を期待しています。もっとも、その為には日本の産業界からの支援も期待したいところです。

そして、このプロジェクトを陰で進めていたのが成瀬先生だったようです。
先生が一番強調なさっていたのは、このプロジェクトは単なる技術援助ではなく、重層的な人やもの、そしてノウハウの交流を作り出しながら、政治の枠を超えた結び付きを作り出そうとするものです。
後述しますが、実際に「母子手帳」制度はパレスチナの女性たちが今度は「教える側」となって近隣のヨルダンやシリアに制度を広めているそうです(母子手帳制度が導入されたのは中東諸国ではパレスチナが初めて)。

国と国との外交は(もちろん利害関係が絡み合い、一筋縄で語れるものではないにしても)、色んな人が関わり、努力し、信頼できる関係を創りながらやっていくものなのだなあと実感。
JIPSCも、本当に微力ではありますが、そんな役割を担っていきたいです。


・現地での信頼関係構築
一通り日本政府の「平和と繁栄の回廊」構想やJICAの取り組みを一通り伺って、「なにか聞きたいことがあってここに来たのだよね?」と聞かれ、
お互いプロジェクトなどは勉強したものの、事前準備のできていなかった橋本とわたし…(_;)

そこで私:「このようなパレスチナ現地NGOからの意見書が出されているのはご存知でしょうか。これについてどうお思いでしょうか。」
参照:JICAのヨルダン渓谷開発提案に対する意見書(NGO ストップ・ザ・ウォールキャンペーン)http://palestine-heiwa.org/feature/oda/stw-jica-briefing.html

よくテレビで流れてくる政治家の会見のような稚拙な質問をしてしまった、と我ながら思いますが、この意見書の裏に潜む現地の人々の気持ちが分かったような気がします。

考慮しなければいけないのは、この意見書が出されたのは、JICAのプロジェクトが始まってから間もないということです。
地域住民からすると当然、他国の支援で農業開拓がされ、これがこの先本当に自分達のためになるのか、自分達が搾取され、ひいてはイスラエル側の利益になるような農地になってしまいはしないか。という疑問と不安の気持ちを抱かざるを得ません。

イスラエル・パレスチナの抱える問題を解決しようと、これまで国際社会は様々な「約束」をしてきました。
その「約束」が今までどれだけ果たされてきたでしょうか。
当時の超大国・アメリカが解決できず、あれだけ和平の機運が高まったときもありながら今に至っているという経緯を顧みれば、無理もないことです。

そのために、国対国レベルではなく、コミュニティレベルで日本が援助していることもお話していただきました。
例えば「母子手帳」制度の導入。
「イスラム教徒には須らく『殉教』の概念がある!」なんて、日本のメディアしか見ていなかったら思ってしまうことかもしれませんが、お母さんが子供を想う気持ちはパレスチナだって同じはずです。
この事業は「命のパスポート」という名で現地の人に呼ばれ、貴重なIDカードの役割も果たし、活用されているとのこと。

また、サッカーの北澤選手をパレスチナに招致し、サッカーの好きな少年・少女とのイベントを行い、スポーツを通して日本をより身近に感じてもらうことにも尽力。


以上、私の稚拙な文章での説明になってしまいましたが、先生にはこの他にも中東に第三者として関わる者が知っておかなければいけない知識・考え方をレクチャーしていただきました。

また、先生が主催している中東研修の様子を収めたDVDも鑑賞させて頂き、来月の渡航の参考になったとともに、やはり私達のような「学生」がイスラエル・パレスチナ問題を考え、アクションを起こし、日本に発信していくことで何らかの良い影響を与えられるのではないかな、と先生とお話していて確信しました。

今後先生には、先生のゼミの生徒さん・顧問を務めていらっしゃるNPO法人に所属している学生など、同じ問題意識をもつ学生で繋がっていけるように協力していただけるとのことですJ

※何事においてもそうですが、JICAや日本政府の行っているプロジェクトについては賛否両論があるかもしれません。そのことは承知で、イスラエル・パレスチナ問題を考え・関わる日本人学生として、何かヒントをいただきたく成瀬先生にお話を伺いに行きました。ですので、この記事は任意の学生団体であるJIPSCが今後日本政府やJICAに「全面的に」賛成し、何か事業を行うといった趣旨のものではありません。
社会的に自由な立場である学生として、今後も様々な活動をなさっている組織・団体にお話を伺っていこうと考えております。